正式に契約を締結し、6月から中国🇨🇳のテニスアカデミーでトレーナーの仕事をすることになりました。
施設は今後テニスコート50面の規模に拡大し、日本人含めた全アジア選手が行き交うトレーニング拠点として稼働する予定です。
世界のテニスの発展に尽力していきます😌 pic.twitter.com/bYMfZTybZl
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年5月7日
仕事内容は、現地で各国選手のトレーニングやリハビリです。
もちろん、日本選手のサポートや海外遠征も続けます。
半年は中国を拠点とし、もう半年の大半は既存の仕事を続けます。アドレスホッパーと化しそうです😂
日本のトレーナーさんの人手も、今後現場で必要になるかも。
色々考えてます😌— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年5月7日
中国に来て10日ほど。
1日も休みなく仕事漬けですが、周りに誘惑がないため(周りにマジで何もなく、足もない)、自分のやるべきことに集中できて良いです。定期的に本業しかやらない「精神と時の部屋」の時期がある方が、情報発信にも相乗効果が生まれますね。皆さんも本業をお大事にしてください😄 pic.twitter.com/LYfaPfmRJR
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年6月26日
上ツイートの中国でのお仕事をはじめ、最近は海外で仕事させていただくことが増えている西川です。
ここに至るまではたくさんの出会いや経緯があったのですが、今回はそれを割愛し、「なぜ今、海外のスポーツ現場で日本人のトレーナー(理学療法士)が求められてるのか?」を書きたいと思います。
これ読んでいただくと、どういう経緯で海外の人が日本人トレーナーを呼ぶようになったかわかるので、いざみなさんが海外に挑戦するチャンスがきた時に、現地で身の振り方などで悩むことも少なくなるかと思います。
海外で活躍したいと考えているトレーナーさんやPTの方の参考になれば。
欧州系トレーナーの需要は高いのだが…
繰り返しなのですが、ここ数年は海外遠征含め海外での仕事をたくさん経験し、スポーツ業界やトレーナー業界における、海外と日本の良い所・疑問な所を発見できた数年間でした。
タイ🇹🇭のバスは市内循環でどこで乗って降りても8パーツ(25円)。風に吹かれてる感じがたまらんw
タイの生活はお金かからんくていいすね^_^500円あれば1日贅沢できる pic.twitter.com/dQDFpoeuKd
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2018年6月15日
【殿部のセルフケア】
シンガポール遠征中🇸🇬の一枚。
1. 殿部にボールをかませる
2. ボールを手で固定する
3. 反対の足を曲げて骨盤を浮かす→ボールに自重をかける
4. 股関節を内外旋内外旋をアクティブで動かすことで、グリグリするよりも効率的に筋疲労を取り可動域を戻すことができます^_^ pic.twitter.com/aWkQ1tqiy2
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2018年7月24日
先週までのカナダ🇨🇦遠征をブログ記事にしました。
今回はプロ選手のサポートで大会運営も至れり尽くせりだったこともあり、非常に快適で仕事に集中できました。
トレーナーの海外遠征の雰囲気を感じてもらいたかったので、写真多めにしてます^_^https://t.co/5IbAU4N6Bn
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2018年10月26日
海外遠征のサポートを発信してる人がかなり少ないので、今回のスリランカ遠征をリアルタイムで発信していこうと思います。
一発目は『遠征サポートの実際』です。
言っていいかわかりませんが、記事の最後に本音をぶっちゃけてます。
ぜひ最後まで見ないでくださいwhttps://t.co/33PuqvlAQB— 西川 匠 (@physio_tennis) 2018年9月6日
中国🇨🇳から帰国しました。
今回の遠征は今年で一番、濃密で楽しく、自分や関わる人ととことん向き合った2週間だった。
正直めちゃ長く感じたけど、帰りたくないな〜と思いました。
天津は大好きな場所になった。後半はバタバタしてましたが、近いうち今回得たことも発信していきますね^_^ pic.twitter.com/26Zm29Vj5s
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2018年12月15日
ちょっと載せきれないのですが(笑) 、去年からは年間8〜9回ほど平均して海外遠征へ行っており、たくさんの国の指導者やトレーナーと交流することができました。
で、主にアジア圏の話をすると、スポーツに力を入れているアジア各国は、そのノウハウや人材を主にヨーロッパから取り入れようとしていたようです。
確かに、日本のトレーニングやリハビリのノウハウも欧州(主にドイツ系)に影響されている側面はあるかと思います。
旧東ドイツの育成理論は最近日本でも勉強されていますし、理学療法士の間で流行ってるピラティスなんかは、もともとドイツのリハビリがルーツですし。
なので、スポーツの育成を強化したいアジア各国も、同じようにヨーロッパ系のノウハウを取り入れようとした…ようですが、あまり上手くいかなかったみたいでした。
以下、主にアジア圏のスポーツ現場(あるいは遠征中に知り合ったコーチ)からの、実際の意見です。
- 以前多くのスポーツ競技で、アメリカのストレングスやバイメカ理論を取り入れようと試みた時期があった
- しかし、アメリカ人とアジア人の体格に違いがありすぎるのか、怪我人が続出した
- そこで、アジア人の体に比較的適している欧州(ドイツなど)のノウハウを取り入れようと、ヨーロッパからトレーナーを雇った
- しかし、それでもアジア人の体格には合わず、怪我する選手も多く出た。また、欧州人の中にはアジアでの生活に馴染むことができず(文化、食事、言葉など)、長続きしないトレーナーも少なくなかった
こうした経緯があったようでした。
もちろん、これは僕の出会ってきた方の意見にすぎませんが、確かに言われてみるとアジア圏で欧州系のトレーナーが常駐している現場はあまりみたことがありません。
で、このような背景があり、(じゃあ次どーすんの?)と試行錯誤された結果、日本人トレーナーの需要に繋がったようです。
優秀かつ誠実で、アジア人の感性を持っている日本人
では、なぜここで日本人トレーナーの需要が高まったのか?
以下も同じく、現地の指導者の声をまとめたものです。
- 日本人トレーナーは勉強熱心で優秀な人が多い。欧米のトレーニングや治療・リハビリの理論にも明るい
- 欧米系の理論を持っているが、アジア人として最適なものになるようカスタマイズしてくれる。アジア人の体を理解してくれている
- 同じアジア人なので、文化に馴染んでくれやすい。差別的な言動も少ない
- 真面目で嘘をつかない。仕事熱心。時間守る(これ聞いた時は笑ってしまった)
といった感じでした。
言われて確かに腑に落ちたのですが、欧米のノウハウを持っていて、それをアジア人向けに最適化でき、大前提としてちゃんと仕事する人って、意外と日本人くらいかもしれません。時間守る人すら、海外では少ないですから笑
ともあれ、こうしてオファーを受け、各スポーツで日本人トレーナーが海外に渡るようになったのが10~5年ほど前。
そして、その先人たちが成果を残してきたことで、今日本人トレーナーの需要が増えてきていると現地の方は言います。
外から日本のトレーナー市場を見てみると
海外の仕事を増やすに伴って、日本での仕事を少なくしてきた僕ですが、一旦離れたことで見えてきたことも多かったです。
改めて日本におけるトレーナーや理学療法士の市場を見てみると、
- 日本人トレーナーは優秀な人が多い
- 現場から需要はあるが、市場はかなり小さい
- その背景には、民間・政府共に資金がなく、現場にお金が回らない現状がある
- そのため、現場からかなり少ないフィーで仕事を受けたり、toCモデルで個人が活動するしかない
つまりは、『多くの優秀な人材が、少ないイスを取り合ってるイス取りゲーム』になってるのが、日本のトレーナーや理学療法士の現状ということです。
これはもったいない。と同時にトレーナーやスポーツのPTは、業界の先行きを見定めて活動する必要があるでしょう。
少なくても、こうした民間or行政の資金問題は自分で解決できることは少なく、かといって個人のtoCを続けるとしても、少子化+人口減というスポーツ競技の需要に直結する要素があるのは事実です。
バフェットの名言に
「成績にはどれだけ効率的に舟を漕げるかという点よりも、どのビジネス船に乗り込むかという点が大きく影響する。乗り込んだ船が慢性的に浸水していると気づいたとき、前向きな対処法は浸水部をふさいでまわることより、船を乗り換えることだ。」とある。まさにこの通りと思う。— オイルキング@商社マンのキャリアと副業 (@oil_king_kay) 2019年5月9日
決して日本での市場がオワコンだ!!なんて思いませんが、この現状と未来を理解した上で、どんな戦略をとるか?が僕たちトレーナーや理学療法士には求められるはずだと思います。
僕は海外に舵を切ります。しかし、人により適正は異なります
僕自身はこうした現状を受け、冒頭の通り海外での仕事に舵を切ることにしました。
具体的には、
- 海外の現場で、外国人選手のサポートをする:50%
- 日本人選手のサポートを海外でする(海外遠征の帯同など):50%
の比率ですが、いずれも主戦場は海外にすることに決めました。
ですが、これが最善かどうかは人により異なるでしょう。
海外は可能性が大いにあるものの、相応のリスクも含んでいます。
今回は割愛しますが、大変なことも多いですからね…笑
なので、競技スポーツに関わる(あるいは志望する)トレーナーや理学療法士の方は、海外を含めた世の中の流れを観察して、その上で自分の挑戦する方向を選ぶといいでしょう。
令和は完全に「個人の時代」ですから、どの道を進むも、どんな結果を得るも、自分自身が決めることです。
それでは、また!!
追伸:スポーツを仕事にしたい理学療法士の方へ
- 自身の現状(勤務状況やスポーツとの関わり)、今後の目標を話していただけること
- 配布動画を全て見て、その後感想などの連絡をしていただけること
- スポーツ分野を仕事にしたいという強い気持ちがあること
追伸2:「僕がスポーツで独立するまでにやってきたこと全て」をテキスト化しました!
5年前、僕がスポーツで独立するまでに、取り組んできた全てのことをまとめました。
巷には出回っていないリアルな実話なので、これからスポーツを仕事にしたい(独立したい)人にとっては役に立つと自負しています!
23歳PT スポーツで独立するまでにやってきたことすべてhttps://t.co/nS2FmcwkBc
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年3月7日
このコンテンツは、理学療法士で当時23歳だった僕が、スポーツで独立するまでにやってきた全てのことを書いたテキストです。
総数20000文字、かなりのボリュームですが、巷には出回っていないリアルな実話なので、これからスポーツを仕事にしたい(独立したい)人にとっては役に立つと自負しています。