僕は現場で仕事するとき、できるだけ手持ちの道具は少なくしたい派なんですが、とはいえないと困るツールもあって。
しばしば相談されるのが、「現場出るのに、何持っていったらいいですか?」って聞かれるので、今日は僕が現場にいつも持っていってるものを紹介しますね。
道具の選び方のコツなんかも一緒に書いてるので、参考にしてくださいまし。
セラバンド(黄色)
なんといっても、セラバンドは絶対必要です。
そのまま引っ張るもよし、体に巻きつけるもよし、輪っか状にして使うもよし、あらゆるシチュエーションで役立ちます。
僕が現場で使ってるのは、こんなイメージです↓
【猫背,頭部前方位の修正】
頭部前方位(頭やアゴが体より前に出ている姿勢)は、肩コリや首,背中の硬さの原因になり、もちろんスポーツパフォーマンスにも悪影響です。
セラバンドを使うことで、シンプルに修正できます。
アゴを引かず、背筋をまっすぐにするイメージでするのがポイントです👍 pic.twitter.com/mgJgY5MvV9— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年8月16日
【股関節と胸郭の回旋動作】
セラバンドを肩から巻きつけ、競技に近い回旋動作をトレーニングします。
股関節や胸郭の動きを意識でき、かつ腰部はバンドでアシストできるので腰痛の方にもオススメです。
モデルは、今中国で練習&リハビリに来てくださってる秋山みなみプロ(@akiminami9543 )です😄 pic.twitter.com/5TTOxhDdTX
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年7月1日
扁平足やknee-inの修正では、以下のエクササイズをよくやります。
セラバンドで巻きつけ、あえて股関節内旋や足部回内方向に軽い抵抗をかけることで修正を促します。
これは反射的神経筋トレーニング(Reactive Neuromuscular Training:RNT)と呼ばれます。抵抗を軽くするのがポイントです。 pic.twitter.com/qvI8NCkZLX
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年6月12日
【セルフで母指球荷重を促す】
セラバンドを柱にくくりつけて引っ張り、母指球にだけ噛ませることで、エラーが出ると動画の通りバンドが抜ける仕組みです。
動画ではサイドランジですが、スクワットなど多くに応用可能です。
バンドの向きを反対にすれば小趾側の荷重も促せます^_^ pic.twitter.com/mdEZJHrVit— 西川 匠 (@physio_tennis) 2018年8月8日
狭い場所でも使え、汎用性が高く、軽いので持ち運びも容易です。
ちなみにセラバンドはいくつかタイプがありますが…
普段使いなら、断然黄色がオススメです。
黄→赤→青→緑→黒→シルバー→金の順に負荷が増していき、黄色は一番負荷が小さいものになるのですが、僕は基本黄色しか使わないです。
黄色なら強度が低いので、軽く刺激を入れることも可能ですし、重ねることで負荷を高めることもできますからね。
黄色セラバンドのデメリットは、「長く使ってると傷みやすい」というくらいでしょうか。
ただ、最近はセラバンドの値段も上がってきてるので、こういう箱型のやつはコスパが悪いのであまりオススメしないです↓
僕はロールの長いやつをまとめ買いして、2mくらいにカットして現場に持っていっています。
1ロールで2年くらいはもっているので、こっちの方がトータルで経済的です。
これですね↓
テーピング (アンダーラップ、白、キネシオ、エラスチコン)
テーピングは必須です。
絶対ないとダメです。
トレーナー活動してる方はわかってると思いますが…笑
僕が常時持ち歩いてるのは、
- アンダーラップ
- ホワイトテープ
- キネシオテープ
- エラスチコン
の4つです。これらを各1~2個ずつ、バッグに入れて持ち歩いています。
テーピングに関しては、どれを使ったらいいか?がみなさん悩むところだと思うんですよね。
僕が色々試して、いいなと思ったのはこれらです↓
1.アンダーラップ(SARASA)
アンダーラップは選手の皮膚を保護するために大切なツールですが、モノによっては軽く引っ張ると破けちゃったりするんですよね。
皮膚に密着させ、そのあとにホワイトテープを貼るので、軽く引っ張って破けるとか使い物になりません。
その点でオススメなのが、このSARASAのテープです。
割とテンションかけて肌に密着させて巻いていっても、破れないので良いです。
2.ホワイトテープ
ホワイトテープは、密着性がしっかりしたモノを選べば間違いないでしょう。
あまり安物だとすぐに剥がれてしまうので、そうしたのは避けるべきですね。
僕が使ってるのはニトリートのテープです。
テーピングは使い捨てですから、高すぎるのもどうかと思います。
そういう意味で、ニトリートはコスパが良いですね。
3.キネシオテープ
キネシオテープは、現場で使うケースがめちゃめちゃ多いです。
で、キネシオはホワイトテープ以上に安物買いの銭失いになりやすく、安物ほどすぐ剥がれやすいです。
肌に密着させるものですから、汗かいても剥がれにくいのが良いですね。
僕が愛用してるのは、オリンピアというメーカーです。
これは汗に強く、筋のアシストとしても効果が高いので良いですね。
4.エラスチコン
忘れがちですが、これめっちゃ大事です。テーピングで一番大事といっても過言ではないです。
エラスチコンの特徴は、伸縮性だけど、固定力がキネシオより強いという点です。
ホワイトテープでガチガチにはしたくないけど、キネシオでは心もとない…というケース、非常に多いかと思いますが、その時に活躍するのがこれですね。
捻挫のあと、プレーに復帰するタイミングとかでは大活躍です。
↑これは捻挫のあと、完治してない状態でプレーせざるを得ない状況だった選手に行ったテーピングです。
4つ全てのテープをブレンドさせているのですが、足首に関しては「ガチガチに固めるとプレーできない。けど、キネシオなんかじゃサポートにならない」という場面で、エラスチコンが活躍しました。
エラスチコンは、ジョンソン&ジョンソンのを使っています。
これも値段の割にコスパがいいです。
テーピング用のはさみ
はさみなんかなんでもええやん!というのは、半分正解で半分間違いです。
今だから白状しますが、僕、トレーナーとして駆け出しの頃、テーピング用のはさみを家に忘れてしまって、選手持っていた普通のはさみでテーピングをカットしたことがあったんですが。
テープをカットする際、選手の皮膚を巻き込んでしまって、少し傷つけてしまったことがあったんですよね。
テーピング用のはさみみたいに、下アゴがしゃくれてて先が切れないタイプだと大丈夫なのですが、普通のはさみだとリスキーです。
なので、絶対に専用はさみは買いましょう。
で、半分正解というのは、専用のはさみであれば安物でもいいと僕は思ってるんですよね。
僕の場合ですが、海外遠征によく行きます。
その時、はさみを手荷物に入れたままにしてしまって、空港で没収されてしまったことが何度かありましたw
(急いでると忘れちゃうんですよ…)
なので、無くすというリスクも踏まえて安物を使ってるんですが、困ったことは一度もないです。
愛用してるのはこれです。1000円ちょいで変えるのでお財布にも優しいですね。
日焼け止め
商売道具とは違いますが、屋外で仕事するなら日焼け止めは必須ですね。
長年太陽の下で仕事してて、日焼け止めも色々試したんですが、結局これに落ち着きました。
正直、日焼け止めの中で一番高いと思います。けど、日々の使用頻度と自分の体を守るために、多少のお金は惜しまないようにしているので、余裕がある方はぜひ試してみてください。
オーガニックかつSPF50 PA+++です。
ストレッチポール
別記事でも紹介しましたが、ストレッチポールは誰がやっても一定の効果を臨める、素晴らしいアイテムです。
かさばるというのが唯一最大のデメリットですが、効果が高いので僕は遠征時にも極力持っていっています。
↑遠征時は、ハーフポールを持っていってることも多いですね。
現場でガシガシ使うなら、絶対正規品がおすすめです。
↑フルとハーフの正規品です。
ツールを使いこなして、効率的にサポートしよう
こんな感じで、まとめて揃えるとそれなりに値段はしますが、全て長く持つので、長期的に見ると一番コスパがいいだろうモノたちを僕は選んでいます。それらを今回は紹介しました。
けどまぁ、これを言っちゃ元も子もないですが、結局使うツールよりその人自身が大事ですからね!
ツールに使われるんじゃなく、自分自身のスキルを磨きつつ、うまいことツールを使い倒しましょう!
それでは。
追伸:スポーツを仕事にしたい理学療法士の方へ
- 自身の現状(勤務状況やスポーツとの関わり)、今後の目標を話していただけること
- 配布動画を全て見て、その後感想などの連絡をしていただけること
- スポーツ分野を仕事にしたいという強い気持ちがあること
追伸2:「僕がスポーツで独立するまでにやってきたこと全て」をテキスト化しました!
5年前、僕がスポーツで独立するまでに、取り組んできた全てのことをまとめました。
巷には出回っていないリアルな実話なので、これからスポーツを仕事にしたい(独立したい)人にとっては役に立つと自負しています!
23歳PT スポーツで独立するまでにやってきたことすべてhttps://t.co/nS2FmcwkBc
— 西川 匠 (@physio_tennis) 2019年3月7日
このコンテンツは、理学療法士で当時23歳だった僕が、スポーツで独立するまでにやってきた全てのことを書いたテキストです。
総数20000文字、かなりのボリュームですが、巷には出回っていないリアルな実話なので、これからスポーツを仕事にしたい(独立したい)人にとっては役に立つと自負しています。