身体機能とテニスを照らし合わすと

「テニスの動きは、骨格的に自然な動きであることが前提」だと
いうのがこれからのスタンダードな指導になるとのことです。

ただ、「骨格的に自然な動き」は個人差があります。

股関節内旋(内に捻る動き)を例にとりましょう。
女子は比較的可動域が広いです。
男子は狭い選手多いです
(「オラオラ系」で股を開いて生活するせい?)

内旋が固いと、スクウェアスタンスで十分に股関節を
回旋できません(前足の話しです)。
それでも「腰の回転で打て!!!」と指導されるとどうなるか。。
股関節の代わりに本当に腰(=腰椎)を回旋させようとします。

しかし、腰椎は基本的にほとんど回旋しない構造になっています。
それでも回旋を強要した場合、腰椎疾患を引き起こします。

実際に腰痛が発生する選手の多くは、股関節内旋が固いという
研究報告がすでにされています(それだけではないですが)。

にも関わらず、「クローズスタンス」で「腰を捻れ!!」と
指導する所もあるのだとか。。

まさに「骨格的に不自然」そのものですね。怖っ。。


反対に股関節内旋が柔軟で、回旋に強く働く殿筋等が強靭な
選手は、多少無理な姿勢でも、「自然な動き」として
身体を捻ることが出来ます。
つまり身体機能がそのまま武器になり得るのです。

※極端に言ってるので、このまま受け取ることはお勧めしないです。


昨日、和歌山の練習では、外部の方も参加して下さいました。
骨格に自然な動きとは何なのか、
その選手にとって自然な動きはどんな動きか、
その武器を活かす(弱点を補う)ためにどんなトレーニングが必要か、
全て個別で診させていただきました。

とくにベースアップした「可動域」や「筋力」を実際の動きに
活かしていくトレーニングは重要で、基本的にテニスに直結
している必要があります。
※ファンクショナルトレーニングが最近流行っている
理由の一つかも。。

この「動き作り」のトレーニングは、本人の感覚を交えて
進めていくことが大事だというのが僕の考えなので、
どうしても時間がかかってしまいます。。

こういう土台作りが浸透していくのは時間がかかると
思いますが、競技力の根本になる部分なので、妥協せずに
進めていきたいと思います。


今日の写真/土日の練習風景とベッド。。
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