こんにちは、西川です。
この記事は、「スポーツを仕事にするテキスト」購入者の方から寄せられるご質問への回答(前編)の続きとなります。
前編はQ1への回答にかなりボリュームを割いてしまったので、後編はポイントを抑えてコンパクトに回答していきたいと思います笑
今回も忖度なしで本音でお伝えしていますので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
それではどうぞ!
Q2. これから副業をしたいのですが、税金のことが心配です。
A. 稼いでから税金の心配をしましょう。
この質問(お悩み相談)をされる方が非常に多いので、あえて口調を強めて書きますね。というのは、不毛にもかかわらず悩んでいる方があまりにも多いからです。稼ぐ前から余計な心配をしなくて良いがファイナルアンサーです。
例えば、大会が始まっていないのに決勝戦の相手が誰か心配するなんて不毛ですよね。同じく受験に受かる前なのに、大学近くの空き物件が少ないと心配する人もいないはず。
それと同じで、副業を始めていないのに税金のことを心配するのはハッキリ言ってナンセンスです。税金の心配をしたり文句を言えるのは、稼いでいる人の特権です。稼いでいないあなたは、まずやりたいことで1円の収入を得ることに必死になってください。
なお、この質問の主旨として「副業がバレるかもしれない」があるのですが、これに関してはQ1の内容を参考にしていただけると幸いです。
ちなみに、私はフリーランスとして5年、株式会社として4年活動していますが、節税を意識したことはあまりないです。
経営や税務に携わっている方はわかると思いますが、節税しようと無理に手元のキャッシュを減らすより、しっかり稼いでその分納税した方が、手元に残るキャッシュは大きくなりますからね。
無論、出張旅費日当や経営セーフティ共済など一般的な節税は行っていますが、節税のために無理してお金を使う…とかはやらないです。逆説的ですが、営業利益をしっかりあげることが一番の節税だったりします。
なので、法人どころか副業すら始めてない状況で税金の心配なんてしなくて良いです。稼いだ後に考えましょう。
Q3. 最初からお金をもらって活動することに抵抗があります。ボランティアから始めるべきですか?
A. 良いと思います。ただしいくつかの条件を決めておいて!
最初に僕のスタンスをはっきりしておくと、無償ボランティアは以下の理由で基本的に良くないことだと思っています。
- 無償だと契約的に責任が発生しない(というか契約とみなされない)
- 現場の指導者が「ダタで来てもらってるし…」と気を遣う
- 本業が忙しくなると足が遠のく
- 上記の理由で、成果が出づらい
- 成果が出ないと、お互い「このサポート、意味ある?」となりやすい
一方で、たいした実績も実力も経験もない中、スポーツ現場に入る時にいきなり有償契約を持ちかけるのは気が引けるのもよく分かります。
なので、最初は無償ボランティアから入ることも致し方ないでしょう。こんなこと言ってる僕自身も、最初は無償ボラからのスタートでしたし笑
ただ、ボランティアは上記のような問題を孕んでいるので、お互いのためにも期間を決めた方が良いとは思います。
よくあるベターな提案としては、「今シーズンの〇〇大会までは無償でサポートさせていただきます。お金周りの契約については、そこまでの過程と結果を踏まえてお話したいです」のように、期間限定でボランティアするなら、お互いのためにもなるし良いと思います。
Q4. 病院で働きながら、トレーナーとして副業的に活動できれば良いと思っていますが、甘いですか?
A. 大いにアリです。
記述のように僕は独立した身ですが、個人的には絶対独立しなきゃダメとかは微塵も思いません。
なんか世間では「副業だと覚悟ないから〜」みたいに言う人もいますが、まじでナンセンスな話だと思っています笑
副業だろうと本業だろうと、実力を評価されれば仕事になりますし、評価されなければ仕事を掴めないだけですからね。
ただし、これは裏を返せば副業勢も本業勢も同じフィールドで戦っているということ。なので副業だから適当にやっていいと言う理由には当然ならないです(つーかそんな人には仕事来ない)。
最初はリスクの少ない副業から始めて、仕事が広がった時にその後の働き方は決めれば良いと思います。Q2と同じで、やる前から自分の働き方を決めつけるのはよくない。登ってみた景色を体感して、その時好きな道を選べば良いんですよ。
Q5. 将来、地元に戻って治療院(orジム)を開業したいです。今のうちから準備すべきことはありますか?
A. 自身のファンを作っておきましょう。
この質問、非常に多いです。
将来地元に帰って〜ということは、今は地元から離れて暮らしてるわけですよね。
どんな商売をするにしても、一番大切なのは顧客名簿、つまり「あなたの事を知っていて、信頼してくれて、お金を払ってもサービスを受けたいと思ってくれている人」の存在です。どんな街でどんな小商をするにしても、これは共通していることです。
だから、地元に帰って商売を始めるまでに、あなたのファンを作っておくことが大事。SNSで発信するでも良いですし、定期的に地元に帰ってコミュニティに参加するでも、自治体とのパイプを作っておくでも何でも構いません。何より、繋がりを作ることを最優先に活動しましょう。
逆に、どんな物件にするかとか、開業資金をどのくらい貯めるかとかは、あんまり気にしなくて良いです。先立つものは確かに必要ですが、立派なハコモノを作るよりもあなたのファンを作ることの方が1000倍大切です。
Q6. 人口減少や円安などの影響で、日本市場がこれから衰退することになりそうで、将来が不安です。今後数十年で、トレーナーや店舗運営は厳しくなると思いますか?
A. 厳しくなるとは思いますが、それは日本の全産業同じです。
ご存知の通り、毎年50万人〜80万人以上の人口減が続くと見込まれています。
当然そうなると、トレーナーに限らず全ての産業で、毎年平均数%のシェア減が続くことになりますから、今より厳しくなるのはほぼ決まっている未来ですよね。
人口が増える(or減少が抑えられる)方法は、①外国人の移民が増える ②出生率が改善する の二つですが、②は正直見込みは薄いでしょう。若者が子供を産みたい!産んでも安心して育てられる!と思える社会にならないと②は起こらないですが、その見込みが薄いですから。
ですが、①は大いにあると思っています。というか、コロナ禍以前はインバウンドも中長期の外国人滞在者数も右肩上がりでしたよね。
その意味で、(これもトレーナーに関わらずですが)今までのターゲット層のみを考えて仕事してても厳しくなる一方なので、考え方を変える必要はあるでしょう。つまり、外国人のニーズをいかに掴みにいくか、ですね。
こうした話をすると、多くの人は抵抗感を示します。「英語話せない」とか「実感が湧かないから…」とか「そっち方面にはあまり興味ないから」とかみんな色々言い訳をするのですが、要は日本人は極度に外国人を嫌う人種なだけなんですよね。
逆に言うと、外国人へのニーズを満たすことができれば、どんな業界でも頭ひとつ抜けることができます。
繰り返しになりますが、これはトレーナーやセラピスト業界に限ったことではなく、日本社会全体が抱える課題です。どんな業界に行っても逃れられないなら、はよ腹括って動いたらええのに、と個人的には思います笑
Q7. 将来、トレーナーとして海外で活動したいと思っています。全くツテはない現状ですが、何から始めれば良いでしょうか?
A. まずは英会話ができるようになっておきましょう。
経験を積むことも当然大事ですが、それ以上に英語ができることが大事です。
最近あるセラピストと某プロスポーツチームの求人について話をしていたのですが、トレーナーを採用する際、
・経験豊富だが英会話が話せないトレーナー
・経験は浅いが英語が話せるトレーナー
のどちらを採るかで悩んだ末、後者の「経験が浅いが英語が話せるトレーナー」を採用した、という話も聞きました。
これは一例に過ぎませんが、市場の流れとしても、トレーナーとしてのスキルや経験が飛び抜けているだけでは海外の仕事に絡むのは難しいというのがよくわかります。
余談ですが、私は相談された人には必ず、
「追い続けていればチャンスは必ず来る。それも自分が思っているよりも少し早く、突然やってくる。だから突然チャンスが来ても飛び込めるように準備しておくこと」
と伝えています。
英語は苦手意識があるだけで、やれば誰でもできます。だって、世界中で一番話している人が多い言語ですよ?難しい学問ではなく世界一シンプルな言語なんですから、本気で取り組めば数年である程度話せるようにはなります。
ノンネイティブなりに、英語が多少でもできていることは第二のパスポートだと思って早めに準備しましょう。
しっかり知識をつけて、大胆に行動しましょう!
今回、複数の質問を受けていて、皆さんのお悩みが比較的共通していることがわかりました。
もしテキスト購入者の方で、今回のようにお悩みやご質問があれば、気軽に公式LINEよりメッセージをいただければと思います。
全てに回答することは難しいかもしれないですが、需要があると判断した内容に関しては、今後同じように記事にしていこうと思いますので!
それでは、また!!