こんにちは、西川です。
今回は、「ネットや現実世界での批判とどう向き合うか」について。
ある人と話している中で、SNSや現実世界で批判を受けることに悩んでる人、僕が思ったより多いんだなぁと今更実感。「批判とどう向き合うか」って答えはないのだけど、僕自身は比較的いい距離感で批判と付き合えていると思っている方なので、次の定期マガジンで取り上げてみようと思う。
— 西川 匠 Takumi Nishikawa (@physio_tennis) January 12, 2020
ネット社会でも、現実世界でも、何かアクションしたり新しいことに挑戦したりすると、大小多数の批判が飛んでくるようになりますよね。
かくいう僕も、ツイッター歴こそ長くないですが、ブログなども含めるとそれなりの発信年数を重ねており、批判に悩まされたこともありました。
今は紆余曲折を経て、批判といい距離感で付き合えているな〜と自負しているわけですが、確かに思い返してみると色々悩んだ時期も多かったなと。
Facebookのような同調圧力の強いSNSなら表立った批判は少ないですが、Twitterやyoutubeなどは、日々クソリプも含め様々な批判がど直球で飛んできます。
また現実世界だって上司や同僚など、立場上反論しにくい人から批判を浴びせられ困っている人も多いでしょう。
先に僕が意識しているポイントを一つだけ書くと、ほとんどの場合批判とは正面から向き合う必要はないと思っており、「立ち向かう」のはもってのほかだと思っています。
一方で、SNSではミュートやブロックなどが自由に出来ますが、そうして批判を「みなかったことにする」のも、あまり良くないと思っています。
・・・
ほなどうすんねん!!と今思ったことでしょう(笑)
では、ここからは西川流、「批判とちょうどいい距離を保ち、心穏やかに日々発信・行動していくための意識」をお話します。
エッセイ的な位置付けで読んでみてくださいw
それでは始めます。
■心得1:批判とは真正面から戦わない
心得として。
一番大切なことです。人は戦うほど、無意識に心は疲れていきます。
ツイッター上では日々いろんな人が議論がされていますが、これを見て多くの人は「俺も/私も自分の意見を発信したい!」と考えてしまいがちです。
ですが、これは後述しますが議論や炎上している方達は二通りあり、それを芸風として素の自分と切り離してやっている人と、素の自分のまま感情を爆発させたり正義の刃を振り回している人がいます。
言わずもがな、前者は顔出し・実名であっても「自分が作り出したキャラクター」が演じているだけなので、本人は疲弊しません。後者は疲弊します…とても。
余談ですが、後者のように
・普段溜め込んでいる感情を撒き散らす
・自分の価値観が全てだ!と、相手を論破する
・知識の乏しい人をバカにする
・正義正論の刃を振り回す
このような発信をしている人は、遅かれ早かれほぼ全員SNS上から消えていってます。
SNSを趣味で楽しむならいいですが、発信者として使うのであれば、気持ち的にも物理的にも「素の自分をSNSにトレースさせる」のはやめた方がいいでしょう。
■論破や相手を言い負かすことに価値はない
ツイッターなんかだと、ついつい論破したくなりますよね。クソリプがきたときなんか特にw
僕自身も以前は、明らかに「アホ」な考えがきたときは、バンバン論破していました笑
しかし、論破して相手を言い負かしても、それは自分が気持ちよくなるだけなんですよね。オナニーと同じです。
それに、論破すればするほどSNS上でも現実世界でも、あなたが情報を届けたい人(ターゲット)は離れていきます。皮肉ですが…当たり前なんですよね。
ツンケンしてて、とっつきにくい人と関わりたいとは誰も思わないですからね笑
一方、「インフルエンサーはいつも議論したり論破しまくってるじゃないか!!」と思われるかもしれません。
勘違いしてはいけないのが、彼らはそういった言動を「芸風として」やっているだけです。本心で(素の自分として)やっている訳ではないのです。
事実、多くの人は他人が口論したり喧嘩したり議論したりするのを見ることが好きです。そして時に、その中に入って自分の意見や感情をぶつけたくなる。人間というのはそういう生き物です。
炎上系インフルエンサーは、こうしたことを全てわかった上で、芸風としてSNS上でのキャラを演じているだけ。
演じているだけなので本人は疲弊しないのですが、彼らを見て「自分もマネしよう!」と本心でそういう立ち回りをしてしまうと、本当に疲弊してしまうので注意しましょう。
(逆にいうと、彼らのように「芸風」として割り切ってキャラを演じきれるのなら、議論や論破、過激発言なんかもやっていいと思います。自己責任ですが笑)
■SNSで議論をすること自体は、悪いことではない
上述の通り、怒りの感情をぶちまけたりするのは良くないですが…
議論そのものは、ガンガンしていくといいでしょう。
後述しますが、自分の発信を軸にたくさんコミュニケーションが取られるのは今SNS各社とも推奨していることで、裏を返せば意見を交わしたり議論をして多くの人を巻き込んでいくことは、SNSにとって健全化であると思われているということです。
何より、角の立たないどっちつかずのポジションでは、発信そのものに価値が出ません。「〇〇の治療法は、いいかもしれないし〜良くないかもしれません〜〜。だからこそ、人によって違うのであります〜」みたいな発信、誰にも刺さりません。
物事を俯瞰で見る事で、なにが変わると思いますか?俯瞰で見られなかった物事を、俯瞰することができるんです。 #小泉進次郎構文
— 小泉進次郎構文bot (@NanimoBot) January 9, 2020
今のままではいけないと思っています。だからこそ日本は今のままではいけないと思っています。 #小泉進次郎構文
— 小泉進次郎構文bot (@NanimoBot) December 23, 2019
こういうことですねw
小泉進次郎さんは「何か言ってるようで、何も言ってない」と、ネット上でネタにされていますが(小泉さん好きな方、、すみません)、何かを発信する人である限り、このような「何も言ってない人」になってはダメなんですよね。
常に、自分の立場をはっきりさせること。自分のポジションから見た知見を発信すること。しかし、他人を罵倒したり攻撃しないこと。
これが、現実社会でもSNSでも発信者の心得としてちょうどいいものだと思います。
「よく」ではなく食事をしたのは一度だけです。そして、今でも特に仲が良いわけでも悪いわけでもないです。単に彼の主張が間違っていて酷すぎるので指摘したまでです。人として嫌いなわけではない。なんで意見の相違を仲違いと一緒にするのでしょうか?仲よかったら意見も全部同じじゃなきゃダメなの? https://t.co/urNx7B9WT8
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) January 5, 2020
蛇足ですが…このホリエモンのツイートにもあるように、人間的に好き/嫌いだから、意見は全て同じ/違うべきというのはおかしいですよね。
僕も海外遠征では、しばしば現地の外国人コーチなどど意見交換をしますが…仲よくても、意見が違うことはハッキリ言い合います。
激論になったりもしますが、人間だから意見が異なることは当たり前で、だから議論することに価値があるとみんなわかっているわけです。
この価値観を持っているだけでも、現実社会でもSNSでも発信がグッと楽になりますよ。
■健全に発信し続けるために心がけてること
これまでは概要というか、全体像的は話でした。
ここからはSNSでも現実社会でも、発信する際に僕が気をつけていることを書いていきますね。
①自分から誰かを攻撃しない
これは鉄則…というか、人として当たり前なんですが、、現実社会ではあまり見ないのに、SNSでは平気でやってくる人も多いんですよね笑
けど、自分から特定の人を攻撃しない限り、いきなりぶん殴られることは少ないです。
また、発信者が良くやってしまいがちなのは、特定の状況にある人や特定の職業を攻撃してしまうこと。
例えば、「サラリーマンはオワコン」とか、「PTはダメ」とか。
一周回ってサラリーマンをガンガンdisる芸風はイケてるのではないか……と思い始めている。
まだサラリーマンで消耗してるの?
自分の人生、ハンドリングできてる?
自分を「社畜」だと思い込んだら、人生終了ぜよ!
あなたには自由がある!— イケハヤ@ビジネス系YouTuber (@IHayato) August 15, 2018
……笑
当然ですが、自分がその立場になったら気分良くないですよね笑
こうした「煽り系」「炎上系」が勢いある時期もありましたが、昨年あたりからこうしたスタイルは受けも悪くなってきつつあると感じています。
反対に、今僕がベンチマークにしている人の1人が、小野寺サトシさん。
海外で生きていくというのは、基本的に体制が整うまでイメージ以上にハードゲームで、期待通りにならないことがほとんどである。多くの場合そこで折れてしまうのだが、期待感を低く持ち、粛々とめげずに続けていくことが王道である、という意識を持つことが大切だと私は思う。先を見据えて動くべし。
— Satoshi Onodera 🇺🇸🗼 (@satoshi_gfa18) November 6, 2019
おすすめは、こうやればうまくいく、的な方法を見たら、その2倍かかる覚悟で臨む。その代わり、全力で取り組む。そうすると、大体1.2倍くらいで収まったりする。半年でできなかった泣とか言わない
— Satoshi Onodera 🇺🇸🗼 (@satoshi_gfa18) November 26, 2019
小野寺さんは元メルカリで働かれており、海外駐在経験を経て、現在はニューヨークで事業を起こされている方です。2020年1月現在、フォロワーは36000人。
海外系(アメリカ)の発信をされているのですが、彼の発信スタイルは非常に参考になるかと思います。
他人を攻撃するような発信はせず、気持ちを高め勇気つけてくれるような発信が目立ちます。また、誠実で本物(まがいものでない)の発信を心がけているため、ほとんど攻撃的なリプは来ていないですし、炎上もしません。もちろん、多くの人から応援されています。
NYでおなじみの小野寺さん (@satoshi_gfa18)と、vegan料理をご一緒させてさせてもらいました😄✨
アメリカで起業されている方のエネルギーと本気度は、本当に本当にすごかった。海外で頑張りたい方は、ぜひ小野寺さんのフォロー推奨です! pic.twitter.com/xTYdpLdmyL
— 西川 匠 Takumi Nishikawa (@physio_tennis) October 17, 2019
僕もニューヨークに滞在した際、食事をご一緒させていただいたいのですが、実際話をしてても「誠実な発信」を心がけているとのことでした。
②マイナスの発信をしている人はフォローしない/ミュートする
ツイッターで僕をフォローしてくれている方は気がついているかもしれませんが…僕、PTの方をあまりフォローしてないんですよね。。
過去にフォローさせてもらっていた方も、ある時フォローを外しました。すみません、、、でも、嫌いだからフォロー外したわけじゃないんです。
その方達の周りというか、PTの方をフォローしていると、どうしてもPT系で発信されている人たちの投稿がよく流れてきますよね。
それらが批判的・攻撃的などマイナス面のものが多くて、かつ継続的に流れてくるのが嫌になり、フォローを外すようになりました。
PTが排他的で攻撃的…とは言いませんが、少なくてもSNS発信において上述のように「怒りや正義の感情を振り回す」投稿をされる方が非常に多く、それを見ていると、次第に自分の心も疲弊していくんですよね。。
PTに限らず、今の日本ではあらゆる所がストレスフルになっていて、怒りを吐き出せるきっかけをみんなが探しています。そして、攻撃的な発信や投稿はある意味で快感を伴うので、ストレスフルな人たちが集まりやすくなってしまいます。
もうわかったと思いますが、負の感情を発信している人の周りは、同じようなストレスフルの人たちが集まり、ストレスの塊のような世界を作ってしまうんです。
これをフォローしてずっと眺めていたり、あまつさえ怒りに乗っかってしまったりすると、自分の心まで不健康になってしまう。無意識だから怖いんですよね。
だから、僕は同業に限らず「めちゃくちゃ攻撃的・排他的な投稿」を見たら、そっとミュートするようにしています。それが仮に、自分に向けられたものでなくても。
これをするだけで、自分が普段眺めているタイムラインが健全になります。
ぜひオススメです。
③どこかの立場から発言発信すると、必ず反対意見はでる
Twitterなんかは特にそうですが、140字で全ての考えを補完できるわけはないですよね。そもそも、あるポジションからの意見でなければ、誰かに刺さる発信にもならない。
だから、批判を恐れて「誰もがわかる月並みな意見」を並べるのはよくないです。
しかし、先に書いた通り、自分のポジション/意見を発信することと、負の感情をぶつけることはイコールではないです。
④自分1人で完璧を語ろうとしない
これ、非常に大事です。
僕は最近、「人は足りないものを埋めたがる生き物だ」という心理を常に意識しています。
人間は足りないものを見聞きすると、それを埋めたがるという性質を持っています。漫才でいうボケとツッコミと同じですね。
しかし、既述のように全てを補完できる考えや発信などありえないし、たとえありえたとしても面白くない。
だから構造上、自分が何かを発信する限り「そこには何かしらのスキが生まれ、誰かが必ずそこをついてくる」というのは避けられない、と理解しておくことが大事です。
そして、誰かがこれをやると連鎖的に議論が生まれ、話題は成熟していきます。(ここに負の感情を挟むと、見事に炎上しますw)
だから、僕たち発信者は、スキのある発信をすることやそれを突かれることを恐れてはいけないのです。
「足りないものを埋めたがる」に共通してもう一つ。
注目すべきことは、今SNSの多くのプラットフォームは、この「議論を起こす人たち」を高く評価しているという事実です。
例えば、フェイスブックやTwitterなどは、タイムラインがどんどん流れていく仕様ですよね。
これは、各社が「この投稿は価値が高い」と判断したものをタイムラインの上に上げるように仕組み化しています(アルゴリズムといいます)。
このアルゴリズムには様々な要素が関わっているのですが、その一つが「その投稿を軸にコミュニケーションが行われているか」が重要視されています。
つまり、あなたが何かの投稿をして、それに対して誰かがコメントし、さらにあなたがコメントを返したり引用RTなどをする、、この一連の流れをしていくと、SNS上で「この投稿は価値が高いな」と判断されるわけです。
SNSも、完璧なものは望んでおらず、議論の余白があるもの、ツッコミやすいスキがあるものを好んでいるとも言えます。
だからこそ、理論的にも心情的にも「あえて発信にスキを作ること」がめちゃくちゃ大事で、これを意識出来ていると批判がきても「あぁ、足りないものを埋めたがっているな!!」とある種割り切ることが出来、いい距離を保つことができます。
ーーーーーーーーーーーーーーー
さて。
批判との向き合い方には正解はありませんが、僕はこのように意識して日々発信をしています(特に最近は)。
現実世界でもSNSでも、大事なのは「仮説をたて、実行し、修正すること」です。
SNSに限っては、実行したことやその反応は全てデータとして蓄積されますから、自他共に発信を分析していけば、どんな発信スタイルがベターなのかを把握することも可能です。
今は個人の時代と呼ばれ久しく、個人で活躍するためにはその発信もマストです。心も体も健全に続けられるよう、参考にしてみてください。
そんじゃーね!