今日は少し専門的&難しげな話かもしれません。

クラムジーというのは、直訳すると「鈍くさい」とか「鈍感な」という意味です。

スポーツにおいては「成長期の急激な体の変化によって起こるパフォーマンス低下」という意味をもつ専門用語です。

※クラムジーそのものの解説は割愛します。

下記のTwitterコラムで解説していますので、クラムジーについて知りたい方はこちらから。


今回のテーマは「海外のクラムジー事情」について。

日本ではあまり語られていない(正確には、大半はクラムジーの存在を知らずに悩んでいる)クラムジーですが、海外ではどうなのか?

去年〜今年にかけ、オーストラリア・中国・スペイン・アメリカのそれぞれのテニスコーチと、クラムジーについて話したことをまとめます。

 

あくまでそのコーチの見解ですし、コーチの主観も多分に含まれています。

また選手の体型も国ごとに特徴はありますが、あくまで傾向でしかないので全てに当てはまるわけではありません。

科学的根拠はないということを前提にお読みください。

まとめ:身体特徴と指導内容によって、悩みも千差万別

いきなり結論ですが、以下の通りです↓

全体的に、日本よりもクラムジーの存在は認知されていたと思います。(アメリカ以外笑)

各国コーチの意見を、もう少し掘り下げてみますね。

 

オーストラリア:全体的に深刻な悩みのよう

テニスにおいては、ショーンボーン氏の理論のこともあり、日本にも影響を与えているオーストラリア。

今回話したコーチ2名(主にITFジュニアとWTAツアーを帯同)の見解は、いずれもロジカルなものでした。

 

オーストラリアにおいては、クラムジーで悩む選手はかなり多く、話を聞いてると日本よりもしっかり認識されているようです。

身体的特徴が日本に比べて「細身長身」「手足が長い」傾向にありますから、確かにクラムジーが強く出るのも頷けます。

一方で対策は、「まあ、時間が解決してくれる」というのが大前提でした笑

技術的には、「あまり無理して難しい技術は練習しない」と言っていて、割とベターな考え方な印象を受けました。

 

中国:指導方法の違いからか、悩んでる選手が案外少ない

「細身長身」かつ「手足が長い」といえば中国の選手も当てはまります。

もちろん中国は広いですが、傾向としてオーストラリアの選手たちと体型が似ているように感じます。

↑中国のジュニア。14歳で175cmくらいあります。これで背の高さは「中の上」くらいです。

 

一方で、クラムジーの症状自体はあまり気にしていないようでした。

 

理由を聞いてみると、「中国は手足が長い選手が多いから、『全身を使って打つ』っていう指導をあんまりしないんだよ」と。独特というか、なかなか面白い視点でした。

中国に関しては7〜8名くらいのコーチから話を聞きましたが、ほぼみんな考えは同じで、

  • 全身を使ったら、末端の感覚がなくなる
  • タイミングが合わなくなる、安定しない
  • 手足が長い選手が全身使うと、すぐ疲れちゃう

との理由から、基本的にみんな手首や腕など、体の末端を使ってボールを打っていました。

(無論、肩や手首を痛めてる選手も多かったです笑)

 

しかし、ことクラムジーにおいてはこれが功を奏している?のか、成長期で体型が変わってもあまりパフォーマンスは変わらないとの見解でした

スペイン:「動きは遅くなる」

スペインは、テニスの場合クレーコート(赤土)が多く、鍛えられた選手は皆素晴らしいフットワークを持っているのが特徴です。

対して身体的には日本人と比べてそこまで大きな差はなく、少なくても中国やオーストラリアに比べると、男女とも日本人のような体型が多いようでした。

 

そんなスペインのコーチの見解は、

「成長に伴って、動きが遅くなる選手は多いよ」とのこと。

しかし、クラムジー特有の「感覚のズレ」に関しては、正直あまりピンと来てない様子でした

正直、なぜかはわかりません(笑)が、少なくてもクラムジーを認識していることは理解できました。

 

対策について聞くと、「こういう時期は誰にでもあるから、焦る必要はない」と選手に声かけをしながら進めるというものと、「動きが鈍重になるぶん、戦術面をしっかり練習する」という意見もありました。

 

アメリカ:「クラムジーってなに?」

ある意味一番衝撃(笑撃)だったのがアメリカで、開口一番「なにそれ?」って言われました笑

もちろん、アメリカと言っても広いです。またアメリカのPTやトレーナーは何人も知っていますが、彼らはクラムジーについて理解されています。

しかし、少なくても僕がディスカッションを交わしたコーチ(5,6名、みんな某有名アカデミー出身)は、みんなクラムジーを認知していませんでした。

そんなに問題になってないのか?症状は出てるけど、細かいことを気にしてないのか?

よくわかりませんでしたが、なんしか一般的ではない様子でした。

 

ジュニアの成長にあった体つくりと指導を

各国それぞれ背景は違えど、工夫されているのもよくわかりました。

指導の違いによっても症状が変わるのは興味深くて、クラムジーそのものは100%防ぐことはできませんが、詳しく理解することでベターな対策を立てられるというのは大きな収穫ですね。

今後も海外のコーチと話す中で、クラムジーに関する話題は出てくると思います。

また随時、シェアしていきますね。

 

追記:本音を言えば

追記:2019年8月現在

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